Interview 03【伊藤 ちひろ】
伊藤 ちひろ Ito Chihiro

DAO草創期〜ずっと頼れる縁の下の力持ち。
誠実さと穏やかさに秘めた熱い想い♡
知的な伊藤ちひろさんを直撃インタビュー!
患者に寄り添う理学療法士に憧れて
中学3年生の頃、バスケットボールの試合中に救急搬送されたことがありました。
大腿骨の骨折でしたが、その時のリハビリ担当の理学療法士さんに憧れたのです。
同性で年齢が近かったこともあったのですが、話しを聞いて心に寄り添ってくれたことが、強く記憶に残っています。このことがきっかけとなり、今日に至ります。
美容が支える活動意欲
大学を卒業後、理学療法士としての勤務は今年で12年目となります。
介護美容に携わるようになったのは、在宅リハビリで担当した、ある女性の存在があったからです。その方は、40代で脊椎損傷を抱えながらも、ヘルパーさんの力を借りながら、おしゃれをして電車に乗るような活動的な女性なのです。
身体にハンディキャップを持ちながら外出の準備をするということは、時間も手間も想像以上の労力を要します。けれど、そのような事実を忘れてしまいそうになるくらい、彼女は意欲的で活動的なのです。その前向きさは、リハビリだけでは引き出せないと感じました。
実は、その方は、初めてお会いしてから今まで、2年間以上、私の介護美容サービスを受けていらっしゃいます。美容の持つ力は計り知れません。

理学療法士としての知識・経験を
さらに上げていきたい
私の強みは、やはり「理学療法士」と「美容」を掛け合わせて考え、提供できることです。
美容を「キレイになること」で終わらせるのではなく、美容を取り入れることによって、その人の生活、もしくは人生をどのように、より良くしていけるのか。そこを重視しています。特に、若い方に美容サービスを提供して、活動範囲が広がったりする姿は「やりがいがある!」と強く実感できる場面です。
理学療法士として、より知識と経験を積んで、これまで以上に多くの方の人生・生活に彩を添えられるよう、レベルアップしていきたいと思っています。
もう、石橋は叩いて渡らない!
元々、石橋を叩いて渡るタイプでした。介護美容を始める以前の性格も暗かったと思っています。
部活動では特に、失敗すると叱られることもあって、失敗は「してはいけないこと」だと思いこんでいました。しかし、介護美容に出会ってから、私自身と私の思考がガラリと変わったのです。家族からは、笑顔で話すことが増えて、明るくなった、と言われます。何よりも、私自身の失敗に対しての認識が180度変わりました。失敗は、うまくいかなかった「経験」にすぎないのです。
行動に関しても、「今日が一番若い日だから」と考え、行動できるようになりました。今まで石橋を叩いて渡っていた私とは、まるで別人です。私の中に1本の芯を通してくれたのが、介護美容です。「今日が一番若い日だから」と自分に言い聞かせ、そして美容を躊躇するお客様への言葉掛けとして、常に心に留めています。

人生に彩を添えるチカラ
これから私が目指すのは、高齢者や障がい者が自分自身を大切にケアできるツールとして、「介護美容」という選択肢が当然になっている社会です。
「介護美容」と聞くと、美容的な側面が強調されます。美容的な満足感を得ることも大きな目的です。私が、そこでさらに強調したいことは、介護美容には、お客様の生活スタイルや人生観を変える力があるということです。年齢や障がいを理由に、マイナスな感情を抱くのではなく、その方の人生に彩りを添えていくことができるのです。
今後は、理学療法士の強みであるリハビリの知識・技術をもとに、お客様のニーズを引き出し、目標に向かって伴走していきます。そして、愛知県から全国へ介護美容を届けていきます!!
伊藤 ちひろ
Ito Chihiro
- 介護福祉美容 nico 代表
- 介護美容コミュニティ DAO運営
- 保有資格:理学療法士・3学会呼吸療法認定士
- 活動地域:愛知県

記事執筆
刈茅志保(かるかやしほ)
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